松田 美咲子
Mさんとは、いままで通院のお手伝いをさせてもらっていましたが、お母さんからの要
望もあり、移動支援も行くことになりました。お母さんが移動支援の相談をヘルパーとし
ている時、Mさんからはお出かけに対してのリアクションがなかったため、ヘルパーと出
かけるという事に対してどう思っているんだろうかと少々不安に思っていました。
お母さんからは「きっとショッピングモールに行って、本屋でCDを買うと思います」
とお聞きしていましたが、当日お迎えに上がり車に乗られた際、「洋服屋に向かってくだ
さい」と、ご本人から伝えられました。内心少しびっくりしましたが、応じて向かいま
した。洋服屋では肌着などの必需品をじっくり見られ、いくつか購入されました。洋服屋
では肌着だけでしたが、次の行先はショッピングモールを選択され、そこでは洋服屋で可
愛いお洋服をじっくり一つひとつ手に取りながら、いろいろ見てまわられました。かなり
集中して吟味されていたようで、ヘルパーが話しかけても気づかないくらいでした。
確かに素敵なお洋服を通院の際着ていらしたり、そのことを伝えると嬉しそうにされた
りしていたなと、ふと思い出しました。きっと一緒にお出かけをしなかったら、こんなに
じっくりお洋服をみられるぐらい好きなのだという事を知らずにいたと思います。通院の
時と、移動支援でお出かけした時で様子や表情が、こんなに違うものなのだなと驚きま
した。
通院の支援では、行き先も病院など決まった場所になるため、買い物など立ち寄って好
きなことをするというはありません。また、Mさんも私もたくさんお話をするというタイ
プではないため、Mさんの趣味趣向はあまり知らなかったように思います。今回が初回
だったため、これからたくさんいろんなところへお出かけすることになると思います。
その度にMさんの新しい一面を教えていただけると思うととてもワクワクしますし、Mさんが楽しくお出かけできるよう支援していきたいなと改めて感じました。